小学生の頃から『かいけつゾロリ』すら読めず、1年に1冊も本を読んだことがなかった。学校の図書館で本は借りることはあったが、図書カードに「借りた&返した」という既成事実だけを作って満足し、本を読んで内容を理解した記憶はほとんどない。とにかく、字を読むのが苦手だった。絵本では、ほぼ絵だけを見ていた。漫画は大好きで『名探偵コナン』なども読んでいたが、推理や解決シーンなど字数が多い場面は、ほぼ飛ばし読みをしていた。(それ、理解して楽しめてる?!w)20代になってからは、漫画を読むことすら億劫になっていた。
しかし、そんな私も30代半ばから本を読み始めるようになり、現在では毎朝15分の読書が習慣となりました。本を読めるようになった理由は「自発性」と「実生活に直に影響を与えそうな内容」です。今回は読書を始めたきっかけや「読書って楽しい!」と思えるようになった経緯などについてまとめていきたいと思います。「文章を読むのが苦手」や「読書はした方がいいと聞くけど、何を読んでいいかわからない」など読書はしたいけどできない、と思っている方々にぜひ参考にしていただければ幸いです!それでは、早速行きましょう!
読書のメリット
まずは、軽~く読書のメリットから述べていきます。
- ストレスが解消される
- 創造力が磨かれる
- 脳が活性化する
- 仕事や日常のヒントをもらえる
- 視野が広がる
- 教養が磨かれる
- 読解力が高まる
- 知識が増える
- ボキャブラリーが増える
- メタ認知能力が高まる
- 英語が学習できる
※参考元はこちら
沢山ありますね~!読書のメリットはみなさんご存じの方も多いと思うので、詳細については割愛させて頂きます。私もね、こんなに沢山のメリットがあると知っていてもね、なかなか読書に踏み出せなかったんですよ。その要因について、少し掘り下げてみたいと思います。
文章がスッと理解できない
まず、読書が苦手の根底にあるのが「文章を1度読んだだけでは理解できない」という点にあると思います。1文を1回読んでスッと理解できないんです。
これ、共感してくれる人います?w
まず、1文を1回読む。この時点で意味は理解していないんですよ。読んでるんだけど、字面しか見てない感じ。最近読んだ本で、アレン・カー著『読むだけで絶対やめられる禁酒セラピー』の中の1文から例に挙げてみますね。
例えば
私たちは普通、「勇気」はよいもの、「恐怖心」は悪いものだと考えます。
13お酒を飲むと精神が休まるのか? より引用
この1文は「うんうん」とスッと納得して読み進めることができます。しかし、
恐怖心もまた、人間が自然界で生き残れるようにと、母なる自然が私たちに与えてくれた大切な道具なのです。
13お酒を飲むと精神が休まるのか? より引用
これを読んで私の場合「ん?どういうこと?」と思い、この1文だけでもう2、3回読み直してしまうんです。実際、何でこの文章が難しく感じるか私なりに考えてみました。おそらく「自然界」とか「母なる自然」という単語が日常で使う頻度が少ないため、私の脳内で瞬時に想像、理解ができないんだと思います。何回か読み「こういうことか!」とやっと理解すると、それからまた読み進めるのですが、このように引っかかる箇所が比較的多いような気がします。そのため本を読むのにすごく時間がかかり、以前は半ページでも読むとすぐ眠たくなってしまいました。読書が苦手だったのは、このことも関連してるかと思います。
SFやファンタジーものが苦手
専門的な科学の分野や非現実なものが苦手、というか不得意です。ハリーポッターすら読めません。これも先ほどと同様、非日常、非現実的なものに対して理解力、創造力が乏しいから苦手なんだと思います。ガンダムやエヴァンゲリオンなども内容の理解に苦しみました。なんなら進撃の巨人やワンピースも読めません。ワンピースは何度か挑戦したことありますが、いつもブルックの話辺りで挫折してしまいます。途中から何が何だか分からなくなってくるんですよね。
『鬼滅の刃』も見たことない…見たらハマるのだろうか
読書させる意図とは?
冒頭でも話しましたが、私は小さい頃から「本を読んだ」という経験がありません。学生の頃の夏休みの宿題に読書感想文などがありましたが、本当に本当にそれを書くのが苦痛でした。それもざっくり読みだったのでどんな本の感想文を書いたのか全く覚えていません。小中高とそれで生きてきました。
大学生になると、卒業論文や就活のために本を読むようになりました。それでも、自分の興味のある内容ではないため、自発的に読書している訳ではありません。特に、就活等でたまに履歴書等にある『最近読んだ本で良かったものは?』などの項目があるともう苦痛でした。なぜ、こんなこと聞くのか?と。その時は、就職後にも使えそうな論理的な思考力を鍛える本みたいなものを無理矢理読んだと思います。おそらく、それも1冊は読み終えられなかったんじゃないかな。とにかく、子どもの頃も大人になってもどの時代でも、読書をして当たり前みたいな感じが本当にしんどかったです。
結果、その会社は不採用になりました
それが原因じゃないと思うけど!
20代で「読書をする人」に意識が向いた
20代になって友人と集まったときに読書の話題になりました。そのとき「あれ?読書できないのって私だけ?」と感じ、気づけば周囲の人たちの8割が何かしらの本を読んでいることに気づきました。周りの友人にどんな本を読んでるか聞いてみると小説とかが多かった気がします。
小説と聞いて一気に読む気なくなる私w
10代では読書しなくても全く気にならなかったのですが、20代になって「大人になって本の1冊も読めないなんてマズくないか?」と考えるようになってきたのです。友人らが本の話をしているときに全く話題に入れず、疎外感を抱いたこともひとつの要因だと思います。また、「他人から『この人読書もできない』と思われてるんじゃないか」という私得意の被害妄想もあったかもしれません。
何それ!誰も意識してねーよ!
私の読書の概念を変えたきっかけ
まぁ、20代で「読書ってやった方がいいな!」とぼんやり思いながらも、なかなか手を出せずにいたわけです。「自分の興味のあるものから読めばいい」と言われながらも、特に興味のあるものがありませんでした。東野圭吾とか、ハリーポッターとかもよくわからないし、結局「本を読みたい!」って欲求にならなかったんですよね。そのままダラダラと20代が過ぎ、気づけば30代になってしまいました。しかし、2020年コロナ禍で自粛するようになってYouTubeをよく見るようになったんです。きっかけは、メンタリストDaiGoさんの動画でした。
DaiGoさんは読書家でも有名で、心理学にも長けています。動画の中で『人生相談』というものをされていて、その内容は視聴者からの質問にDaiGoさんが答えるというものです。その中でよく出てきたキーワードが「自己肯定感が低い」「メンタルを安定させるには運動が大事」などです。科学的根拠に基づいた論文などをベースに質問に答えており、聞いていてとても興味深いものばかりでした。何より、質問者の多くが私と似たような悩みを持っていたため、つい自分のことのように聞き入ってしまっていました。DaiGoさんはそれらの悩みを解決する方法として、アドバイスと本の紹介などをしていました。中でも『マインドフルネスストレス低減法』という本は、DaiGoさんもすごくおススメしており、いわゆる瞑想本です。瞑想って聞いて「どうせ効果ないでしょ」と前の私なら思っていましたが、科学的根拠に基づき行動するDaiGoさんが「効果がある」と勧めるならば、これはやってみる価値ある!と思い、即『マインドフルネスストレス低減法』を購入しました。
すぐ影響されるチョロい私w
本から情報を得るという発想
本を1冊読み終えるまでに2ヵ月弱かかりました。結論から言うと、めちゃめちゃ面白かったです!本を読んでる最中に「早く続きを読みたい!」って思ったのは初めてでした。瞑想について、表面的な情報しか知らなかったのですが、改めてその効果を知ることができました!それと同時に、私がネットから得ていた情報は断片的な知識でしかなかったんだと思い知らされました。これまで、自分の自己肯定感の低さはもう一生このままだと思っていたのですが、この本を読んで「私の自己肯定感の低さももしかしたら改善できるかもしれない」と思うことができたのです。自分の現実的な悩みの解決策として、本から得られるものがあるんだととても感動しました。これまではネットからしか情報を得なかったのですが、本ではネットの情報とは全く質の異なる情報を得ることができるとわかったのです。これを知ってから、読書することが楽しいと思うようになりました!ちなみに1年間に1冊も本を読まなかった私にとって、2カ月弱で1冊の本を読み切るというのは大きな進歩でした!!!
これまで読んだもの
2020年から本格的に本を読み始め、その年には8冊、2021年には10冊、さらに今年に入ってからはすでに5冊の本を読み終えています。この結果から、私の読書力は目に見えて進歩していることがわかります!w本のジャンル的には、投資や人間関係、健康、メンタルなど実用書が多いです。読んだ本の中から3冊を選んで、読書状況についてまとめたいと思います。
ジョン・J・レイティ著『脳を鍛えるには運動しかない!』
これもすごく面白かったです。しかし、脳科学の用語が沢山出てくるので、正直途中で何度も挫折しそうになりました。これは、2020年6月頃から読み始めましたが、読み終えたのは2021年7月と約1年程かかってしまいました。
その間には、他の本も並行して読んでいましたよ
この本は、カタカナや医療用語ばかり出てくる章もあり「全く内容が頭に入ってこない!」と理解に苦しみました。しかし、そういう専門的なところは飛ばし読みしても問題ないと思います。最後まで目を通すことが大事なので、完璧に理解しようとしなくても大丈夫です。途中で難しい内容があっても「その先を読みたい!」と思える内容でした。結果、私は1冊読み終えることができましたが、理解度は5~6割だと思います。それでも私は「1冊読み終えた!」と自信をもって言えます!途中で挫折するよりも、1冊読み終えた方が達成感もあります。なぜか、読書は完璧主義ではありませんでした!w
素晴らしい!w(自己肯定MAX)
この本は実際に私に運動をするきっかけを与えてくれたので、とても重宝しています。最近は運動サボり気味なので、またこの本を読み返して再度運動欲求に火をつけたいと思います!w
ひろゆき著『1%の努力』
これは、本屋の試し読みにて1時間程で読み倒しました!w最初は購入して帰ろうと思っていたのですが、冒頭ちょっと読むつもりが面白過ぎて、読書を進める手が止まらなかったんです。それくらい「読書って楽しい」と思えるようになっていました。難しい内容はほとんどなく、私でもスラスラ読める本でした。ひろゆきさんの考え方がわかり、私も実生活で参考にしたいなと思えました。
アレン・カー著『読むだけで絶対やめられる禁酒セラピー』
これは5日で読み終えました!お酒やめたいとちょうど思っていたときに読んだ本だったので、興味をもって読むことができました。卒酒して、現在約4か月です。飲みたい欲求は今のところ全くありません。この本が直接お酒をやめるきっかけになった訳ではありませんが、酒をやめようかなと思わせてくれた要因のひとつではあります。
卒酒した過去の記事はこちら↓
読書を始めたいけどどんな本を読んでいいかわからないという方は、私みたいに実生活で使えそうな自分の悩みなどから入ってみてもいいかもしれません。悩みを解決してくれそうな内容が書いてある本をネットで調べて、その中から比較的他者からの評判がいい本を選んでみて下さい。
読書させる意図とは?の考察
小学生の頃に読書感想文を書かせる意味や、就活で最近読んだ本について書かせる意味などが、読書をするようになってやっとわかった気がします。読書から自分が学んだことや考えたことなどを表現させるためだったんだなと思いました。その意図にもっと早く気づいていれば、もう少し早く読書できていたのかなとも思いましたが、おそらくあまり関係なかったと思います。「読書させられている」と思っている時点で、主体性はないからです。
やらされてると感じたままでは、私の場合、すでに興味がありません。今回、あくまでも自発的に「読書したい」と思って実際に行動したから、読書を楽しいと思えたんだと思います。また、読書をして色々な知識を得た上で、自分なりに考えを広げることも実際に経験したからこそ、今回の序盤にまとめた「読書するメリット」の多くにも共感できました。おそらく、読書をする前はメリットの内容を見ても「ふ~ん」って感じだったと思います。しかし、実際に読書を始めてからメリット内容を見ると11個中8個は「わかる!」と共感しました!「ボキャブラリーが増える」以降の3つはまだ感じていませんが…w
「自発的」かつ「実生活に直に影響を与えそうな内容」が、私の中では読書をはじめるきっかけになったのかなと考えています。
最近では、苦手だったSFやファンタジーなどにも挑戦してみたいなと思っています。専門的な科学の部分や非現実的な部分は細かく理解できなくても、その裏で描かれている人間の本質や感情の部分などに着目しても考えさせられるところはあると思うようになってきたので!
視野が広がってきた!
おわりに
今回まとめたことについて、普段読書する方々からすると「今さらなに当たり前のこと言ってるの?」と思えた内容かもしれません。しかし、私にとっては「読書することの目的を意識してこその読書」に気づけたことが読書をする大きな利点でした。読書ができない方に、もし私と同じような方がいたら、これを読むことで読書するきっかけになれば嬉しいです。最後まで読んで頂きありがとうございました!
では、また!
kiri